후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
「我らとても、野の風色はゆめにも見たことがなかった。たまにこういう風に吹かれるのも幸せでござる。」
「荒魂のやすらうひまもない我らには、明日も此処に来て見たく存ずる。」
しかし津も和泉も、きょうこそ、橘の父から何か言い渡されるであろう、恐らく二人に手を引いてもらいたいと直接に否応なしに承諾させるつもりであろうと、かれらは、不気味な憂慮を感じ入っていた。そして、その外にまた別な不意の出来事なぞ、あろうとは思えなかった。津も、和泉の人も平常のいがみあいから離れて、夜ばかり見ていた対手をお互にそれとなく見入った。あれほど憎みおうた二人が明るい野の景色のなかで、比較的平穏にもの語るとは、まるで一度も考えてみたこともなかった。
基経が杯をとって二人にさした。
「お過しあれ。」
「恐れ入ります。」
津も、和泉も、酒はたしなまぬ方だった。かれらは基経に杯を返すと、基経はものしずかにいった。
「お両所方にも。」
津は、そういわれては、和泉に杯を廻さねばならなかった。津は清い水に杯をそそいでいった。
「和泉どの、お一つおつきあいくだされ。」
「忝うござる。」
和泉もまた同様清い水に杯をそそいで、津に返した。