후리가나로 읽는 일본 고전
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
」
燦とした黄金づくりのお顔のこまやかな刻み目にも、もはや古い埃がつやをつくって沈んでみえ、筒井は両のたなごころに据えてしばらく、じっと拝するがごとく見恍れた。そんな敬虔な筒井の眼のつかい、手の敬々しい重ねようはこのみ仏をまもるには、筒井より外にその人がらがありそうも覚えなかった。彼は筒井の嬉しそうな様子に信頼する強いほとばしりをその眼のなかに見入った。
「よくは覚えぬが母が父のもとに見えたときにお持ちになったものらしい、母がよく埃をはらい御みがきをかけておられたことを覚えている。」
「母上様におことわりを申さなければなりませぬ。」
「そなたが肌身離さず持っていてくれることは、母上にもきっと御本望でござろう。」
「あまりに不束にて恐れ入るばかりでございます。」
筒井は父母の位牌の前に行き、額ずいて永く頭をあげずに祷りの時をつづけた。それは親しいものの限りをつくした、見ていても、心に重みのくるような礼拝のよろこびをあらわしたものだった。
その夜、はじめての時雨の訪ずれがあった。二人はだまって灯にさしむかえになったが、やがて彼は別れたら必ずきょうの日をおたがい心して覚えて置き、便りはつでのあるごとに怠りなきように筒井に注意した。