후리가나로 읽는 일본 고전
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うまれいずるなやみ
生まれいずる悩み
有島 武郎
有島 武郎의 生まれいずる悩み(うまれいずるなやみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 50,587자 · 100화면
その光が運命の物すごさをもって海上に長く尾を引きながら消えて行く。
どこからともなく海鳥の群れが、白く長い翼に羽音を立てて風を切りながら、船の上に現われて来る。猫のような声で小さく呼びかわすこの海の砂漠の漂浪者は、さっと落として来て波に腹をなでさすかと思うと、翼を返して高く舞い上がり、ややしばらく風に逆らってじっとこたえてから、思い直したように打ち連れて、小気味よく風に流されて行く。その白い羽根がある瞬間には明るく、ある瞬間には暗く見えだすと、長い北国の夜もようやく明け離れて行こうとするのだ。夜の闇は暗く濃く沖のほうに追いつめられて、東の空には黎明の新しい光が雲を破り始める。物すさまじい朝焼けだ。あやまって海に落ち込んだ悪魔が、肉付きのいい右の肩だけを波の上に現わしている、その肩のような雷電峠の絶巓をなでたりたたいたりして叢立ち急ぐ嵐雲は、炉に投げ入れられた紫のような光に燃えて、山ふところの雪までも透明な藤色に染めてしまう。それにしても明け方のこの暖かい光の色に比べて、なんという寒い空の風だ。長い夜のために冷え切った地球は、今そのいちばん冷たい呼吸を呼吸しているのだ。