후리가나로 읽는 일본 고전
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たはらしのはんざい
田原氏の犯罪
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 田原氏の犯罪(たはらしのはんざい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,957자 · 57화면
四
外はまだ薄明るかったが、物の輪廓がぼんやりと暮れかかって、瓦斯の灯が仄白くともっていた。良助は何か考えに沈んだように地面に視線を落したまま足を早めた。夜学の初まる七時はもう少し過ぎていた。
彼の心は淋しい不安なものに囚われていた。未来が余りに漠然としていた。現在のうちに余りに心苦しいものが在った。ただ田原さんが居る以上は何にも心配するものはなかった。然しそのことが、彼に漠然とした不安と心苦しさと物足りなさとを与えた。彼はその中でぼんやりと広い社会というようなものを心に浮べて、そして涙ぐまるるような窮屈なような感情を覚えた。
四
良助が弓町の家を訪ねた後四、五日して、徳蔵は田原さんの家にやって来た。
彼はいつものように裏口の方から廻って来て、「今日は、」と声をかけた。
其処に丁度居合したしげ子はすぐに徳蔵の姿を見つけた。
「おや徳蔵ですか。この頃暫く姿を見せなかったではないかえ。」
「へへへ大変御無沙汰をしまして。」
「今日は造兵の方はお休みなの?……おや、大変な景気だねえ、昼間から赤い顔をして。」
「なに奥様、余り不景気なんだから一寸その景気附けに飲ったんですよ。