후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,494자 · 67화면
「お前、別に変ることもござりませぬかえ」
と、お菊は母にきいた。
「仕合せとこの通り達者でいる。この春のはやり風も無事に逃れた」と、母は機嫌よく笑っていた。「して、殿様にもお変りはないかえ」
「殿様も御繁昌でござります。きょうも青山の御縁者へまいられまして、唯今お戻りなされました。そのお召替えをいたしているところへ、丁度お前が見えたので、逢いに来るのが遅くなりました」
「きょうは喧嘩もなされなんだか」
「奴殿の話では、きょうも山王下で町奴と何かの競り合があったとやらで、殿様お羽織の袖が少し切裂かれておりました」
「あぶないこと……」と、母は眉を陰らせた。「して、お怪我はなかったか」
「喧嘩はいつものこと。滅多にお怪我などあろう筈はござりませぬ」
白柄組の屋敷奉公にだんだん馴れて、おとなしい娘もこの頃では血腥い喧嘩沙汰を犬の咬み合ほどにも思っていないらしかった。その落着きすました顔付が、母にはいよいよ不安の種であった。
「でものう。喧嘩沙汰があまり続くうちには、いかにお強い殿様でも物のはずみで、どのような怪我あやまちもないとは限らぬ。又このようなことがお上に聞えたら殿様の御首尾もどうあろうかのう」