후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,494자 · 67화면
「世間では何というているか知りませぬが、殿様はお心の直なお方、おなさけ深いお方、御家来衆や召仕にも眼をかけてお使いくださる。こんな結構な御主人は又とあるまい。わたしは、この御屋敷に長年させて頂きたいと思うていますれば、御不自由でもお前ひとりで当分辛抱していて下さりませ」
「不自由には馴れているので、それは何とも思わぬが、わたしよりもお前の身の上が案じらるる。喧嘩好きの衆がしげしげ出這入りする御屋敷なら、内でもなん時どんな騒動が起らぬとも限るまい。そこらにうろうろと立廻って、そのそば杖を受けようかと……」
「はて、お前のようにもない。今こそこうしていれ、お前とてわたしとて腹からの町人の育ちではなし、そのように気が弱うては……」と、お菊は笑った。
娘に笑われても一言もない。この母子は町人の胤ではなかった。お菊の父は西国の浪人鳥越なにがしという者で、それに連れ添っていた母も武士の娘である。早くに夫を失って、母はやもめ暮しの手ひとつで娘をこれまでに育て上げたのであるが、貧しい暮しの都合から、たった一人の娘を奉公に出すことになった。しかしそうした系図をもっているだけに母も娘も町家の召仕になることを嫌って、屋敷奉公の伝手を求めたのである。