후리가나로 읽는 일본 고전
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しろくれない
白くれない
夢野 久作
夢野 久作의 白くれない(しろくれない)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,846자 · 50화면
何喰はぬ面もちにて殊勝気に礼拝し終り、さて和尚に請じらるゝまゝに庫裡に帰りて板の間に荒菰を敷きつゝ和尚と対座し辞儀を交して煎茶を啜るに、和尚座を寛げ、われにも膝を崩させて如何にも打解けたる体にもてなし、旅の模様を聞かせよと云ふ。
われ些しも躊躇せず。われは御覧の通り、面相の醜きより菩提心を起して仏道に入りし者なりとて、空言真事取り交ぜて、尋常の六部らしく諸国の有様を物語るに、聞き終りし和尚は関羽鬚を長々と撫で卸しつ。呵然として大笑して曰く。こは面白き御仁に出で会ひたるものかな。われ平生より人の骨相を見るに長け、界隈の人に請はるゝまゝに、その吉凶禍福を占ひ、過去現在未来の運命を説くに一度も過つ事なし。今、御辺の御人相を見るに、只今の御話と相違せる事、雲泥も啻ならず。思ふ事、云はで止みなむも腹ふくるゝ道理。的中らずば許し給へかし。御辺は廻国の六十六部とは跡型も無き偽り。もとは唐津藩の武士にして本名は知らず。片面鬼三郎にて通りし人也。嫁女の事より人を殺め、長崎に到りて狼藉の限りをつくされしが、過ぐる晩春の頃ほひ、丸山初花楼の太夫、初花の刑場を荒らし、天地の間、身を置くに所無く、今日此処に迷ひ来られし人と覚し。