후리가나로 읽는 일본 고전
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わたしのかったいぬ
私の飼った犬
斉藤 弘吉
斉藤 弘吉의 私の飼った犬(わたしのかったいぬ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,083자 · 16화면
ある日、来客のため夕方の運動がおくれて、九時ごろになりました。当時、大山園は電灯のない立ち木の多い山でしたが、暗いところでも犬は見えますし、忠実な強い出羽がいっしょですので、夜でも安心だったわけです。山の中で急に出羽が道をそれて、やぶの中へ引き綱を引っぱって進みます。何かあるなと私もそれについて行きますと、出羽は急に立ち止まって低くウーッとうなり出しました。やみをすかして見ますと立ち木を掘った跡の丸いくぼ地に、若いアベックがしゃがみこんでいて、それをヤクザふうの男がおどしているところでした。私はとっさに「駅ならこちらですよ。私も行くところですから案内しましょう」と声をかけると、その不良は「おれは犬なんかこわくないぞ」と叫びながら、私に向かって来ようとしたその瞬間、出羽がうなり声とともに猛然と飛びかかりました。私が引き綱を握っていなかったら、その男はおし倒され、ひどい傷を負わされたでしょう。この出羽の勢いに驚いて、男はやみの中へ逃げていってしまいました。
私は若い二人を駅前通りまで案内しながら、二度とあんなところへ夜行ってはいけませんよ、と注意してあげました。