후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(五)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 252,330자 · 505화면
「旗にか」
「さようで」
「紫だったな」
「紫の水干でございました」
「なるほど。紫なら乱軍のなかでも、千寿王どののいる所は遠目にもすぐ知れよう。稚子大将にふさわしいお旗だ。よい思いつきと存ずるがの」
と、義貞は言っただけで、ほかならぬことだけに、紀ノ五左衛門の意へまかせた。
五左衛門も異存はない。さっそく水干を裁って、白布に縫い合せ、白と紫つなぎの一旒の旗を作らせた。そして、
「ご守護あれ」
と、それの旗手を丹党の丹三郎忠実へ嘱した。
当の丹三郎だけでなく、丹党の武士は、譜代でもない自分らの手に旗が預けられたことを誉れに感じたようだった。まもなく、義貞以下、全軍の人馬は、また武蔵野の野路を分けて、南へ南へ、さぐるように、えんえんと流れて行った。
千寿王の輿は、義貞、義助らの中軍からもう一段あとの馬群にくるまれて進んだ。――輿わきは、老臣紀ノ五左衛門、足利の士二十人が、厚くつつみ、丹三郎が持つ象徴の紫を、折々空に仰いでは行く。
夕がせまった。
入間川を前に夜をすごすか、越えて野営するかは、問題である。が、そのうち物見の情報に「数里の先にも敵を見ず」とあったので、全軍、夕川を押し渡る。