후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(五)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 252,330자 · 505화면
その豪勢な行列は、流行語の色一揆でいうならば“黒一揆”とでもいえそうである。供の半数以上は、蟻の化け物みたいな黒衣の僧侶で、あとは胴巻姿の武士どもだった。そして僧はいずれも薙刀を持ち、武士はもちろん大太刀を横たえ、また、これらの主かと思われる一人の男は、輿をつれているが、それには乗らず、紫衣金襴の僧正すがたをほこらかに、でんと、黒鹿毛の背にまたがっていた。
「ははあ、文観僧正だな」
道誉は列の中から、彼方へ目をやりながらすぐ「……まずい」と思った。
ちかごろ飛ぶ鳥も落す勢いの宮廷僧は、文観上人だといわれている。いぜんから高徳の聞えはあって、後醍醐に瑜伽灌頂の法をさずけ、元弘の元年には、例の“中宮御産の祈祷”と称し、北条調伏の呪いを行ったかどで、硫黄島流しとなった豪僧なのだ。
それが去年、硫黄島から解かれて帰洛してからは、がぜん羽振りをふるい出し、公卿といえ武家といえ、彼の鼻息を怖れぬはないほどだった。なにしろ准后をはじめ後宮の女人もすべて彼の随喜の弟子とさえいわれているうえ、内々には政治の面にも、彼のくちばしが入ると信じられていて、ちょうどその威勢は、かの孝謙帝の朝における道鏡に似たようなものがあるという。