후리가나로 읽는 일본 고전
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あきぞらはれて
秋空晴れて
吉田 甲子太郎
吉田 甲子太郎의 秋空晴れて(あきぞらはれて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,291자 · 19화면
平吉は監督に背中を見られているのを感じた。早く自分の仕事にかからなければならない。ゆっくり相談している暇はないのだ。
「じゃ、今夜、帰ってから相談することにしよう。気をつけて帰れよ」
平吉はさっきから人待顔にすぐ前に下っていた太い鎖の先の鈎に軽く右足をかけて鎖に全身を托した。ウィンチを捲く音が烈しく聞えて、鎖を下げた起重機は菜葉服の平吉を、蜘蛛の糸にぶら下った蜘蛛のように空中に吊り上げた。それから起重機はグーッとまわって、平吉の体を今までのところより五六メートル高い屋上の鉄の梁の上にぽとりと下した。すると殆ど間をおかずに、そこから鉄に鋲を打ち込むリベット・ハンマー(鋲打の槌)の音がタタタタタと聞えはじめた。一男には気のせいかその音が、ほかの音より元気がないような気がした。
よし、帰りに新聞を買って広告で就職口をさがしてやろう。見つけるといったら見つけずにはおかないから――
一男は、縦横に組み上げられた鉄材の間から、遠く澄んだ空へ眼を放った。上総房州の山波がくっきりと、彫んだような輪廓を見せている。品川の海に浮かんでいるお台場が、一つ二つ三つ、五つ六つ並んで緑色の可愛い置物のようだ。