일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あさまさんろく

空にむかひて 若杉鳥子随筆集

若杉 鳥子

若杉 鳥子의 空にむかひて 若杉鳥子随筆集(あさまさんろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,542자 · 14화면

아오조라 문고

浅間山麓

落葉松の暗い林の奥で、休みなくかっこうが鳴いている。単調な人なつっこいその木霊が、また向こうの山から呼びかけてくる。七月というに、谷川の音に混じって鴬がかしましく饒舌している。然しここでは、鴬も雀程にも珍しく思われない。

谷あいの繁みをわけてゆくと、一軒の廃屋があった。暗い内部には、青苔のぬらぬらした朽ち果てた浴槽があって、湯が滾々とあふれている。手を触れる者さえなくて、噴泉は樋をつたい、外の石畳に落ち、遠く湯川となって、葦の間を流れてゆく。足を浸すと、ぬるい湯が黄色い繊毛と共に纏わり、硫黄の香が漂う。花はまだ季節が早いのか、燕子花や、赤い蝿取り草ぐらいしか咲いていない。その間に、この辺の人が焼酎に浸けて喰べるというすぐりが、碧い透きとおった飴球のような実をつけている。時々野薔薇がむせぶように高い香を送って来た。白樺や落葉松の間の、溶岩の散らばった路を上って行くと、急に平らな丘の上に出て、浅間はもう眼の前に噴煙をあげていた。遠く見れば、浅間はただなだらかで端正に裾をひいているが、近づいて見ると、緑色の上着の胸を寛げて、自己の履歴を語るように、焼け爛れた赤錆色の四角な肌を露出している。