후리가나로 읽는 일본 고전
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はだいろのつき
肌色の月
久生 十蘭
久生 十蘭의 肌色の月(はだいろのつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 50,706자 · 101화면
「どんな話だね?」
「ロッジへ入って来たのは、大池忠平でなくて、名古屋で工場をやっている、弟の大池孝平です」
捜査一課は下眼になって、なにか考えていたが、煙草に火をつけると、胡散くさいといったようすで問いかえした。
「忠平でなくて、孝平か」
「そうです」
「えらいことを言いだしたな……それは確信のあることなのか」
「兄の忠平は顔写真でしか知りませんが、孝平のほうなら、たびたび名古屋の家へ宅参りして、いやというほど顔を見ていますから、間違えるはずはありません」
捜査一課は丸山捜査主任のほうへ向きかえると、癇のたった声で投げだすようにいった。
「あのプリムスは、大池忠平が東京を逃げだすとき、乗って行ったやつだったんで、ちょっと、ひっかかった。ちくしょう、味なことをしやがる」
丸山捜査主任は渋い顔でうなずいた。
「それは、あの女が言ってましたね……ロッジで逢ったのは、顔写真の男とはちがうようだって……あれは正直な発言だったんですな……皮肉な女だ。てんで舐めてかかっている。あれはマレモノだよ」
「うまく遊ばれたらしいね」
畑中刑事が捜査一課にたずねた。
「部屋長さん、二人をひっぱっちゃいけないんですか。