일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まいこよりすまへ

舞子より須磨へ

小川 未明

小川 未明의 舞子より須磨へ(まいこよりすまへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,801자 · 4화면

아오조라 문고

二人は海を見て立止った。潮風が二人の袂と裾を飜している。流石に、避暑地に来たらしい感もした。

夕飯の時、女は海の方を見て『今日は、波が高い』といったが、日本海の波をみている私には、この高いという波が、あまり静かなのに驚かされていた位であるから、平常の海はどんなに静かであろうと疑われた。

隣の室には、髭の生えた男がいる。其の次の間にも、二三人いたようだ。大きな宿屋は、至って静かだ。たゞ、海から吹いて来る風が開け放たれた室に入った。海は、さながら、鏡の面に息を吹きかけて、曇った程にしか見られない。彼の、北国の海の上を走るような、黒い陰気な雲の片影すらなかった。曇っても飽迄で明るい瀬戸内海は女性的である。自然は広い、これも自然の有する姿の一であると思えば、生れてから暗い海のみを見ていた私は、自然というものゝ解釈が違ったようだ。

酒を飲み尽さないうちに、海は、暮れてしまった。波は益々高くなったようであったけれど、出ている船の数は多かった。全く、其等の船の影が闇の中に隠れた。電燈は、膳の上の、鮮しい魚の肉を盛った皿に青く輝いた。奈良、法隆寺と海の遠い処の、宿屋に泊って、半分腐れかゝった魚を食べさせられた自分は、舞子の一泊を忘れることが出来ない。