후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
火野 葦平의 花と龍(はなとりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 410,131자 · 824화면
「そういえば」と、諸式屋は、なにか思いついたように、「マンさんは、玉井さんと夫婦になるそうじゃねえ?」
「誰が、そんなこと、いうの?」
「玉井さんが、話しよったばい」
「馬鹿にしとるわ。あっちこっち、自分でいいふちしとるのね。ボーシンさんからも、聞いたわ。……フン、自分で勝手にきめたって、あたしの知ったことか」
「そげんこつかい? わしゃ、また、もう、話しあいでも、出来ちょるのか、と思うとったに。それで、二人が夫婦になったら、どっちもはげしかけん、オンピン・メンピンが出来るなんて、思うちょった」
「あたし、仲仕の女房になんか、なる気はないのよ。ほかに、いろいろ、考えとることがあるの。それに、まだ、結婚したいなんて、思うたこともない」
「早うはないがなあ……」
「早い、おそい、じゃないとです」
静かな秋の海に、糸をたれて、魚のかかるのを待ちながら、「なんでも屋」は、横目で、ときどきマンを見る。
飾りけのない手甲脚絆の仕事衣は、マンを、キリッと、甲斐々々しく見せる。そして、若さの内部に充実している、なにかの力が、マンに溌剌としたかがやきをあたえている。そのマンが、煙管で煙草を吸う手つきや、その味を心から楽しんでいる頬のふくらみと、眼のいろに、不思議な色気がある。