후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
火野 葦平의 花と龍(はなとりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 410,131자 · 824화면
そして、
(お京じゃ。お京にちがいない)
不審と昏迷との果てに、そのことを、巨大なためいきとともに、はっきりと、うなずいていた。
プログラムを見ると、踊り手は妻太郎・光丸となっている。しかし、妻太郎は「飛鳥」にいる芸者なので、金五郎もよく知っている。全然、ちがう。出演当日になって、配役が変更になることはあり勝ちだから、妻太郎でないことは大して不思議ではないけれども、それがお京であるとすれば、胡蝶屋豆八ではないが、「大きな大事」といわなければならなかった。
しかし、考えられないことではなかった。お京は変幻自在、唐突に、思いもかけぬ場所に出現して、金五郎をおどろかすことの名人だ。再三、その経験がある。東京では、般若の五郎に邪魔されて、逢えなかったが、手紙を寄こして、「いつか、近いうちに、かならず逢える日がありましょう」と書いて来ている。こっそりやって来て、昔なじみの「飛鳥」の君香に頼んで、不意に、妻太郎と代ったのかも知れない。ただ、年齢が若すぎるけれども、舞台化粧をすれば、二十や三十の歳を隠すくらいはなんでもないことであった。この「夕立」の前には、六十近い美代吉という婆芸者が、八百屋お七に扮して、その水々しい若さで、観客をおどろかしたばかりだ。