후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
火野 葦平의 花と龍(はなとりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 410,131자 · 824화면
馬に乗るのは、三十年ぶりだった。故郷の田舎にいたときは、毎日のように乗ったものである。マンは、手綱をにぎって、一散に、街の方に、馬を飛ばした。蹴散らされる雪といっしょに、花札や、骰子が弾ねとんだ。
「お父さあん、……お父さあん、……」
喧嘩をしている博徒たちには、眼もくれない。ただ、夫の姿を探した。なかなか見つからない。喧嘩の集団は方々に散らばっている。しかし、よく映画で見られるような派手なチャンバラ風景はどこにも見られない。剣道の心得などはまるでない博徒たちが、武器をやたらにふりまわしているだけなので、刀を二合も三合も合わせるということはない。度胸のよい方が勝つのである。
マンが馬を飛ばして行く姿を、街の人々は呆気にとられて見た。顔見知りの者も多く、マンは、逢うたび、
「うちの人を見なかったですか」と、訊いた。
三内町で見たとか、雪の中にたおれとったとか、友田の子分にとりまかれて斬られよった、とか、いろいろにいう者があって、マンは気も転倒せんばかりだった。
必死で、街中を駆けめぐった。明治町の角で、やっと、発見した。
どうしたのか、金五郎はフラフラしながら、雪のなかをよろめき歩いている。