후리가나로 읽는 일본 고전
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はなたばのむし
花束の虫
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 花束の虫(はなたばのむし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,893자 · 36화면
が、それにも不拘、夫人の指間に盛上って来るあの乳白色の果肉の上には、現場で発見したものと全く同じ様な左巻の皮が嘲ける様にとぐろを巻いているじゃないか。僕は内心ギクリとした。で、落着いてよく見る、……と。なんの事だ。実に下らん謎じゃあないか。問題は、ナイフの最初の切り込み方にあるんだ。つまり、普通果物を眼前に置いた場合、蔕の手前から剥き始めるのを、夫人の場合は、蔕の向う側から剥き始めるのだ。――勿論こんな癖は一寸珍らしい。が、吾々は現に昨晩別荘の食堂で、その癖が三つの林檎に及ぼされたのを見て来ている。ありふれた探偵小説のトリックを、その儘単純に実地に応用しようとした僕は、全く恐ろしい危険を犯す処だったね。……ところで、この林檎の皮なんだが」大月はそう言って、いつの間に何処からか取り出した小さなボール箱の中から、大切そうに二筋の林檎の皮を取出しながら「この古い方は断崖の上の現場で、こちらは今朝別荘のゴミ箱から、それぞれ手に入れた代物だ。もう気付いたろうが、僕はこの艶のいい皮の表面から、同一人の左手の拇指紋を既に検出したんだ。――君。岸田直介の殺害犯人は比露子夫人だよ。