일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えいほんどじょうりくせんのぜんや

英本土上陸戦の前夜

海野 十三

海野 十三의 英本土上陸戦の前夜(えいほんどじょうりくせんのぜんや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,727자 · 72화면

아오조라 문고

だが、彼等は、なかなか信用しなかった。彼は、思い出して、二冊の貯金帳を出して見せた。

「ほう」

と、彼等は、目を丸くしたが、

「この貯金帳には、大金を預けていることになっているが、この列車の中では、通用しない。このごろは、敵国のスパイが、よくそういうものを偽造してもっているからだ。本当に君は、中国人であろうか。われ等は、君を日本人の密偵だと睨んでいるのだが……」

仏天青は、その然らざる所以を滔々と述べた。そして、一列車前の十三号車に乗っている彼の妻君アンに連絡してくれれば、万事明白になるからと、しきりにその事を申し述べたのであるが、車掌と憲兵とは、それを実行しようとも何とも言わずに、彼を三等車の隅っこに押しこんで、附近の乗客に、彼を監視しているように命じた。

こうして、彼の不愉快な列車旅行が始まったのであった。

幸いに、彼を監視の乗客たちは、この顔色の黄いろい中国人をむしろ気味わるくおもっていたので、ときどき彼を睨みつける位のことで、手を出して迫害せられるようなことはなかったので、この点は大いに助かった。

彼は、不愉快のうちに、これまでの突拍子もない事件のあとを、静かにふりかえる時間を持った。