후리가나로 읽는 일본 고전
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かつしかみやげ
荷風随筆集(上)
永井 荷風
永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면
東都柳原の土手には神田川の流に臨んで、筋違の見附から浅草見附に至るまで々として柳が生茂っていたが、東京に改められると間もなく堤は取崩されて今見る如き赤煉瓦の長屋に変ってしまった。(土手を取崩したのは『武江年表』によれば明治四年四月またここに供長家を立てたのは明治十二、三年頃である。)
柳橋に柳なきは既に柳北先生『柳橋新誌』に「橋以レ柳為レ名而不レ植二一株之柳一〔橋は柳を以て名と為すに、一株の柳も植えず〕」とある。しかして両国橋よりやや川下の溝に小橋あって元柳橋といわれここに一樹の老柳ありしは柳北先生の同書にも見えまた小林清親翁が東京名所絵にも描かれてある。図を見るに川面籠る朝霧に両国橋薄墨にかすみ渡りたる此方の岸に、幹太き一樹の柳少しく斜になりて立つ。その木蔭に縞の着流の男一人手拭を肩にし後向きに水の流れを眺めている。閑雅の趣自ら画面に溢れ何となく猪牙舟の艪声と鴎の鳴く音さえ聞き得るような心地がする。かの柳はいつの頃枯れ朽ちたのであろう。今は河岸の様子も変り小流も埋立てられてしまったので元柳橋の跡も尋ねにくい。
半蔵御門より外桜田の堀あるいはまた日比谷馬場先和田倉御門外へかけての堀端には一斉に柳が植っていて処々に水撒の車が片寄せてある。