일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かつしかみやげ

荷風随筆集(上)

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면

아오조라 문고

殊に歳暮の夜景の如き橋上を往来する車の灯は沿岸の燈火と相乱れて徹宵水の上に揺き動く有様銀座街頭の燈火より遥に美麗である。

堀割の岸には処々に物揚場がある。市中の生活に興味を持つものには物揚場の光景もまたしばし杖を留むるに足りる。夏の炎天神田の鎌倉河岸、牛込揚場の河岸などを通れば、荷車の馬は馬方と共につかれて、河添の大きな柳の木の下に居眠りをしている。砂利や瓦や川土を積み上げた物蔭にはきまって牛飯やすいとんの露店が出ている。時には氷屋も荷を卸している。荷車の後押しをする車力の女房は男と同じような身仕度をして立ち働き、その赤児をば捨児のように砂の上に投出していると、その辺には痩せた鶏が落ちこぼれた餌をもりつくして、馬の尻から馬糞の落ちるのを待っている。私はこれらの光景に接すると、必北斎あるいはミレエを連想して深刻なる絵画的写実の感興を誘い出され、自ら絵事の心得なき事を悲しむのである。

以上河流と運河の外なお東京の水の美に関しては処々の下水が落合って次第に川の如き流をなす溝川の光景を尋ねて見なければならない。東京の溝川には折々可笑しいほど事実と相違した美しい名がつけられてある。