일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かつしかみやげ

荷風随筆集(上)

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면

아오조라 문고

箕輪の無縁寺は日本堤の尽きようとする処から、右手に降りて、畠道を行く事一、二町の処にあった浄閑寺をいうのである。明治三十一、二年の頃、わたくしが掃墓に赴いた時には、堂宇は朽廃し墓地も荒れ果てていた。この寺はむかしから遊女の病死したもの、または情死して引取手のないものを葬る処で、安政二年の震災に死した遊女の供養塔が目に立つばかり。その他の石は皆小さく蔦かつらに蔽われていた。その頃年少のわたくしがこの寺の所在を知ったのは宮戸座の役者たちが新比翼塚なるものに香華を手向けた話をきいた事からであった。新比翼塚は明治十二、三年のころ品川楼で情死をした遊女盛糸と内務省の小吏谷豊栄二人の追善に建てられたのである。(因にいう。竜泉寺町の大音寺もまた遊女の骨を埋めた処で、むかし蜀山人が碑の全文を里言葉でつくった遊女なにがしの墓のある事を故老から聞き伝えて、わたくしは両三度これを尋ねたが遂に尋ね得なかった事がある。)

日本堤を行き尽して浄閑寺に至るあたりの風景は、三、四十年後の今日、これを追想すると、恍として前世を悟る思いがある。堤の上は大門近くとはちがって、小屋掛けの飲食店もなく、車夫もいず、人通りもなく、榎か何かの大木が立っていて、その幹の間から、堤の下に竹垣を囲し池を穿った閑雅な住宅の庭が見下された。