후리가나로 읽는 일본 고전
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かつしかみやげ
荷風随筆集(上)
永井 荷風
永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면
に出たのは明治三十四年で、一葉柳浪二家の作におくれること五、六年である。二六新報の計画した娼妓自由廃業の運動はこの時既に世人の話柄となっていたが、遊里の風俗はなお依然として変る所のなかった事は、『註文帳』の中に現れ来る人物や事件によっても窺い知ることが出来る。
『註文帳』は廓外の寮に住んでいる娼家の娘が剃刀の祟でその恋人を刺す話を述べたもので、お歯黒溝に沿うた陰欝な路地裏の光景と、ここに棲息して娼妓の日用品を作ったり取扱ったりして暮しを立てている人たちの生活が描かれている。研屋の店先とその親爺との描写はこの作者にして初めて為し得べき名文である。わたくしは『今戸心中』がその時節を年の暮に取り、『たけくらべ』が残暑の秋を時節にして、各その創作に特別の風趣を添えているのと同じく、『註文帳』の作者が篇中その事件を述ぶるに当って雪の夜を択んだことを最も巧妙なる手段だと思っている。一立斎広重の板画について、雪に埋れた日本堤や大門外の風景をよろこぶ鑑賞家は、鏡花子の筆致のこれに匹如たることを認めるであろう。
鉄道馬車が廃せられて電車に替えられたのは、たしか明治三十六年である。