일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうたく

荷風随筆集(下)〔全2冊〕

永井 荷風

永井 荷風의 荷風随筆集(下)〔全2冊〕(しょうたく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,633자 · 74화면

아오조라 문고

勝手の方では、いつも居眠りしている下女が、またしても皿小鉢を破したらしい物音がする。炭団はどうやらもう灰になってしまったらしい。先生はこういう時、つくづくこれが先祖代々日本人の送り過越して来た日本の家の冬の心持だと感ずるのである。宝井其角の家にもこれと同じような冬の日が幾度となく来たのであろう。喜多川歌麿の絵筆持つ指先もかかる寒さのために凍ったのであろう。馬琴北斎もこの置炬燵の火の消えかかった果敢なさを知っていたであろう。京伝一九春水種彦を始めとして、魯文黙阿弥に至るまで、少くとも日本文化の過去の誇りを残した人々は、皆おのれと同じようなこの日本の家の寒さを知っていたのだ。しかして彼らはこの寒さと薄暗さにも恨むことなく反抗することなく、手錠をはめられ板木を取壊すお上の御成敗を甘受していたのだと思うと、時代の思想はいつになっても、昔に代らぬ今の世の中、先生は形ばかり西洋模倣の倶楽部やカフェーの煖炉のほとりに葉巻をくゆらし、新時代の人々と舶来の火酒を傾けつつ、恐れ多くも天下の御政事を云々したとて何になろう。われわれ日本の芸術家の先天的に定められた運命は、やはりこうした置炬燵の肱枕より外にはないというような心持になるのであった。