일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면

아오조라 문고

それでも散歩の途中で、野菊の咲いているのを見かけたりすると、ほっとして重荷の下りたような気持になる。その可憐な風情が僕に、「お前も生きて行け。」と囁いてくれるのである。

僕は外出から帰ってくると、門口の郵便箱をあけて見る。留守の間になにかいい便りが届いていはしまいかと思うのである。箱の中はいつも空しい。それでも僕はあけて見ずにはいられないのだ。

こないだF君からハガキが来た。移転の通知である。F君は北海道の夕張炭坑にいる。僕は終戦後、夕張炭坑へ行った。職業紹介所を通じて炭坑夫の募集に応じたのである。F君はそのときの道連れの一人である。僕達は寒い最中に上野を立った。僕達は皆んな炭坑労務者の記号のついた腕章を巻いていたが、誰もが気恥ずかしそうにしていた。汽車の中は窓硝子が無くて代りに板が打ちつけてあるところもあって寒かった。僕は寒さに震えながら、向いに腰かけているF君の防寒用に被っている防空頭巾の内に覗いているその素直な眼差しに、ときどき思い出したように見入った。僕達はその日初めて見知った仲なのだが、F君は僕に云ったのである。「稼いだらまた東京に帰ってきましょうね。