일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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とうじゅうろうのこい

藤十郎の恋・恩讐の彼方に

菊池 寛

菊池 寛의 藤十郎の恋・恩讐の彼方に(とうじゅうろうのこい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,146자 · 74화면

아오조라 문고

もない借財を拵えていましたが、前宗と云う男が、聞えた因業屋で、厳しい督促が続いたものですから、祖母の父はその督促除けと云ったような形で、又別の意味では借金の穴埋と云ったような形で、前島宗兵衛が後妻を探しているのを幸いに、大事な可愛い一人娘を、犠牲にしてしまったのです。

何でも祖母が結婚した時、相手の宗兵衛は四十七だったと云うのですから、祖母とは三十違いです。それに、先妻の子が男女取り交ぜて、四人もあったのですから、祖母の結婚生活が幸福でなかったのは勿論であります。その上、宗兵衛と云う男が、大分限者の癖に、利慾一点張の男だったらしいから、本当の愛情を祖母に注がなかったのも、尤もであります。その上、借金の抵当と云ったような形ですから、金で自由にしたのだと云う肚がありますから、美しい玩具か何かのように愛する代りに弄び苛んだのに過ぎませんでした。その頃まだ十七の真珠のように、清浄な祖母の胸に、異性の柔しい愛情の代りに、異性の醜い圧迫や怖しい慾情などが、マザマザと、刻み付けられた訳でした。が、幸か不幸か、結婚した翌年宗兵衛は安政五年のコロリ大流行(今で云う虎列剌)で、不意に死んでしまいました。