후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
とうじゅうろうのこい
藤十郎の恋・恩讐の彼方に
菊池 寛
菊池 寛의 藤十郎の恋・恩讐の彼方に(とうじゅうろうのこい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,146자 · 74화면
それに比ぶれば、七三郎どのの巴之丞は、都にて初ての狂言じゃ。京の濡事師とはまた違うて、やさしい裡にも、東男のきついところがあるのが、てんと堪らぬところじゃ」と口々に云い囃した。
動き易い都の人心は、十年讃嘆し続けた藤十郎の王座から、ともすれば離れ始めそうな気勢を示した。万太夫座の木戸よりも、半左衛門座の木戸の方へと、より沢山の群衆が、流れ始めていた。
春狂言の期日が尽きると、万太夫座は直ぐ千秋楽になったにも拘らず、半左衛門座は尚打ち続けた。二月に入っても、客足は少しも落ちなかった。二月が終りになって、愈々弥生狂言の季節が、近づいて来たのにも拘わらず、七三郎は尚巴之丞の役に扮して、都大路の人気を一杯に背負うていた。
「半左衛門座では、弥生狂言も『傾城浅間ヶ嶽』を打ち通すそうじゃが、かような例は、玉村千之丞河内通いの狂言に、百五十日打ち続けて以来、絶えて聞かぬ事じゃ。七三郎どのの人気は、前代未聞じゃ」と、巷の風説は、ただこの沙汰ばかりのようであった。
こうした噂が、かまびすしくなるにつれ、私に腕を拱いて考え始めたのは、坂田藤十郎であった。
三ヶ津総芸頭と云う美称を、長い間享受して来た藤十郎は、自分の芸に就ては、何等の不安もないと共に、十分な自信を持っていた。