후리가나로 읽는 일본 고전
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くものゆめ
蜘蛛の夢
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 蜘蛛の夢(くものゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 147,189자 · 298화면
折りよくそこへ一挺の駕籠が通り合せたので、お杉と義助は四郎兵衛を駕籠に乗せかえた。牛方の男には金沢までの駄賃を払って、ここから帰してやることにした。男はひどく気の毒がって、幾たびか詫びと礼を言った。
「わたしの牛は今まで一度もお客を落したことはねえのに、どうしてこんな粗相を仕出かしたのか。まあ、どうぞ勘弁しておくんなせえ。」
お杉は罪ほろぼしのような心持で、この男の姪に幾らかの療治代でも恵んでやりたかったが、迂濶なことをして覚えられては悪いと思い直して、それはやめた。なんにも知らないらしいかの男は、詫びと礼とを繰返して言った。
牛と別れて、二人はほっとした。傷寒で死にかかっているというお安の魂が、かの牛に乗りうつって来たかとも思われたからである。二人は再び不安に襲われながら、四郎兵衛の駕籠を護って金沢へ急いだ。
金沢の宿に着いても、四郎兵衛はまだぼんやりしていた。ここでは思うような療治も出来ないというので、翌日の早朝に、この一行は三挺の駕籠をつらねて江戸へ帰ったが、江戸の医者たちにもその容態が判らなかった。ある者は牛から落ちた時に頭を強く撲ったのであろうと言い、ある者はさざえの殻でぶたれた傷から破傷風になったのであろうと言い、その診断がまちまちであった。