일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

くものゆめ

蜘蛛の夢

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 蜘蛛の夢(くものゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 147,189자 · 298화면

아오조라 문고

その以上のことは判らなかったが、ともかくも一種の怪獣があらわれて、家々の飼馬を恐れさせ、さらに次郎兵衛後家を踏み殺したというのは事実であることが確かめられたので、甚七と市五郎とは満足して引揚げた。城へ帰る途中で、甚七は言い出した。

「しかし貴公、この事をすぐにみんなに吹聴するか。」

「それを俺も考えているのだが、むやみに吹聴して大勢がわやわや付いて来られては困る。いっそ貴公とおれと二人でそっと行くことにしようではないか。」

いかなる場合にも人間には功名心がある。甚七と市五郎も海馬探検の功名手柄を独り占めにしようという下心があるので、結局他の者どもを出しぬいて、二人が今夜ひそかに出て来ることに相談を決めた。

三月もなかば過ぎて、ここらの春は暖かであった。あたかもきょうは午後から薄陰りして、おそい桜が風のない夕にほろほろ散っていた。

「今夜はきっと出るぜ。」

二人は夜が来るのを待ちかねて、誘いあわせて城をぬけ出した。市五郎は鉄砲を用意して行こうかといったが、飛び道具をたずさえていると門検めが面倒であるというので、甚七は反対した。二人はただ身軽に扮装つだけのことにして、戌の刻を過ぎる頃から城下の村へ忍んで行くと、お誂えむきの暗い夜で、今にも雨を運んで来そうな生温い南風が彼らの頬をなでて通った。