일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひょうしゃくかんにんき

評釈勘忍記

山本 周五郎

山本 周五郎의 評釈勘忍記(ひょうしゃくかんにんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,889자 · 36화면

아오조라 문고

そして唖然としている家扶に背を向け、力足を踏んで宇野邸を出ていった。霧の流れる城下町を北へぬける、大馬場を廻って小川の畔をゆくこと三町、鉄砲的場を取巻いて深い杉の森がひろがっていた。千蔵はまっすぐ森の際までいった、見まわしたが、誰もいない、舌打をして、転げている朽木へ腰を掛けた、「――誰か一人ぐらいは来るだろう」こんなことを呟いた。

小鳥の囀りが高くなり、霧がうすれた。千蔵は朽木から立ち、伸上って道の彼方を見やった。もうとっくに刻限である、然し誰一人として現われる容子がない、「ちょ――」彼は舌打をし、右手で拳骨を握ってぶんぶん振廻した。するとうしろで「もうお帰りあそばせ」という声がした。これには千蔵も吃驚して、あっと叫んで振返った。そこに、――宇野のかな女が立っていた。

「あなたは、あなたは」

「ええ来ておりました、庄司さまよりほんのひと足早く、――」

「私より早くですって、だってどうしてそれが」

「昨日のお噂は城下じゅう知らない者はございませんですわ、そして伺ったわたしが、ここへまいらないでいられましたろうか、――」

千蔵はじっとかな女の眼を瞶めた、そしていちど全身を見上げ見下ろしてから、改めてまた眼を瞶めた。