후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
黙ってにらみあっていました。
やがて、ふたりの男の内のひとりが、まっすぐに手を上げて、森の方を指しながら言いました。
「すぐに立ちのけ」
「なぜですか」
と、キシさんはとぼけたように言いました。
「すぐたちのくんだ」
と、男はくり返しました。
「何かあるんですか」
「なんでもよろしい。すぐ立ちのけ」
と、男はくり返しました。
そのようすにも、声のちょうしにも、なにか力強いものがこもっていて、命令するのと同じでした。
しかたがありません。キシさんは御者台に上りました。馬は走りだしました。
けれども、キシさんが馬を進めたのは、男から指し示めされた森の方へではなく野原の方へでした。そちらが金銀廟のほうにあたるのです。
そして野原の中を、三十分ばかり進んで、それから馬車をとめて、みんな外に出て、朝の食事を始めました。
その時、向こうの地平線のあたりから、何かぽつりと黒いものが出てきました。見ているうちに、それがだんだん大きくなります。近寄ってきます……。馬にのった一隊の人々です。銃や剣が朝日にきらきら光っています。全速力でやってきます……。
キシさんをまっ先に、太郎もチヨ子も立ち上がりました。