후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
今度はどこへいくのかしらと、王子は眼を見張って眺めました。まっ黒な山、山の腹に茂ってる森、森の裾にある城、城の前に広がってる野原、野原のまん中にある町……王子は何だか見覚えがあるような気がしてきました。そしてなおよく見ると、それは見覚えがあるどころか、実は自分の国で、森の裾にある城は自分の城だったのです。王子はその城をぬけ出した時から、両親の国王と女王とのことやその他自分の国のことを何もかも忘れていましたが、今眼の下に自分の城を見ると、急になつかしくなって、思わず知らず叫びました。
「あ、僕の城だ」
そのとたんに、ふと気がゆるんで、鳥の首筋にしがみついてた手を離したものですから、あッというまに王子は鳥の背中から滑って、まっ逆さまに城の上へ落ちてゆきました。途中で気が遠くなってしまいました……。
四
……ごく遠い所から、何だか聞き馴れた声が自分を呼ぶような気がして、王子はぼんやり眼を開きました。すると不思議にも、城の中のいつもの寝床に寝ているのでした。部屋の中には、国王や女王や侍女達や二三の家来が、ぐるりと寝台を取り囲んでいました。王子はびっくりして起き上がりました。