후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
それが、皆が動くにつれてあちこちへ動き廻って、大勢の本当の子供たちが踊ってるようなんです。
「おや、これはおもしろいや。ふしぎだなあ」
皆は黒塀の鏡に影法師をうつして、ふしぎそうにのぞきこみました。眼や口や鼻までそっくり見えて、向こうにも同じ生きた子供たちがいるようなんです。
「わかったかね、はっはっは……」
皆が振り返ってみると、髪の長い見馴れぬ男は、なお笑いながら立ち去って行きました。引き止めるまも何もなく、まるで宙を飛ぶようにして、山の方へ見えなくなってしまいました。子供たちはあっけにとられました。
そこへ、長者のうちのお祖父さんが出て来ました。子供たちは昨日からの話をしました。お祖父さんはびっくりしたように、まっ黒な塀を見ていましたが、しまいに言いました。
「それはきっと、大変えらい人にちがいない。お前達はよいことを教わったものだ」
子供たちはさっぱりわけがわかりませんでした。けれど黒塀の鏡が出来たのはうれしいことでした。朝日のさしてる時ばかりでなく、午後になっても、月が出てれば夜分でも、黒塀の鏡は皆の姿をうつし出してくれました。それもただの影法師ではなく、生きた人間と同じ姿なんです。