후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
ああ、あたしどうしよう……おじさん……。あたしね。さっき、チロをあやして遊んでいるとき、それにつまずいて、それから、踏みつけてみると、赤土でしょう、しゃくにさわったから、踏みつぶしてやったの……。なんにも知らなかったのよ。ごめんなさい。ねえ、ごめんなさい」
「それでは、あなた、踏みつぶしたですか。この猫、ほんとに、あなた、踏みつぶしたですか……。おう、いけない。そんなこといけない。金銀廟の猫……」
「だって、あたし、なんにも知らなかったの。ああ、どうしよう」
キシさんはそこにしゃがみこみ、チヨ子はその膝にとりすがり、そして二人とも泣いています。
太郎には、さっぱりわけがわかりませんでした。赤土の猫じゃないか……それを。
「金銀廟の猫って、なんですか」
キシさんは、初めて太郎に気がついたかのように、びっくりしたようすで太郎を眺め、それから深くため息をついて、そして話してきかせました。
満州に近い蒙古の山奥に、玄王という偉い人がいました。その地方を平和に治めて、立派な国をうち建てようと思っていました。その玄王に、ひとりの小さなむすめがありました。玄王は、まずむすめによい教育を受けさせたいと思って、かねて知りあいの日本人で、大連に大きな貿易店をひらいてる人に、むすめを頼み、李伯将軍といわれる強い人をつけてやりました