일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じんるいのせいぞんきょうそう

進化と人生(上)

丘 浅次郎

丘 浅次郎의 進化と人生(上)(じんるいのせいぞんきょうそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,343자 · 164화면

아오조라 문고

動物界における善と悪

善とは何か、悪とは何か、善はなにゆえになすべきか、悪はなにゆえになすべからざるか等の問題は、すでに二千何百年も前のギリシア時代から今日にいたるまで、大勢の人々の論じたところであるが、昔の賢人の説いたところも、今の学者の論ずるところも、みな万物の霊たる人間についてのことばかりで、他の動物一般に関したことはほとんど皆無のようであるから、この点について日ごろ心に浮かんだことを試みに短くここに述べてみよう。

動物には単独の生活をなすものと、団体を造って生活するものとあるが、全く単独の生活をなす動物の行為は、善悪の二字をもって批評すべき限りでない。世人は狼が羊を捕えて噛み殺すのを見れば、羊の苦しみを憐れむ心から狼の所行を悪と名づけたく感ずるが、これは罪なき他人を害する人間を悪人と呼ぶのから連想したことで、単に狼のみについて言えば、その羊を食うのはあたかも人間が飯を食うのと同じく、ただ生活に必要なことをするというだけで、善とも名づけられねば、また悪とも名づけられぬ。かかる動物では各自の行為の結果は、ただその個体自身に影響をおよぼすだけで、成功しても他に利益を与えることもなく、失敗しても他に迷惑をかけるでもなく、強ければ栄え、弱ければ滅び、たれの恩をこうむることもなく、たれの巻き添えに遇うこともない。