후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅゆうれつでん
酒友列伝
山之口 貘
山之口 貘의 酒友列伝(しゅゆうれつでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,066자 · 12화면
ひとしきりうたって、それぞれがまた盃を傾けていると、その青年から、郷里はどちらかときかれたのである。
「琉球」とぼくが答えると、
「リュウキュウ!」とその青年が云った。
「あなたは?」と青年にきくと、かれは、にっこり笑ったが、
「ぼくホーモーサー。」と答えてまたにっこり笑った。すると、傍できいていたひとりの女給さんが、ホーモーサーってなんのことかときいたり、琉球ってどこなのかときいたりするので、面倒くさくなって来て、ぼくは大声張りあげて、また枯すすきをうたい出すと、みんなもまたうたい出したのである。いまでこそ、琉球と云えば、知らない人の方がどうかしているみたいだが、当時は、東京の至るところに、琉球を知らない人が多過ぎて、なにかにつけ不便を感じないではいられなかったのである。それだけに、そのカフェーでの一件は、昔の昔の昔のことではあるが、日本酒を飲み初めたときの第一印象として忘れ難いのである。Sは健在で、戦後は沖縄で生命保険会社の課長におさまっていることを、最近ぼくの手許に届いた現地の新聞で知った。
ぼくは、上京した翌年の九月一日の関東大震災が機会になって、一応、沖縄へ帰ることが出来た。