후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,515자 · 23화면
と、この時、急足に背後から来て藤吉彦兵衛の傍を駈け抜けて行った折助一人――手に小さな風呂敷包みを持っている。
「勘。」
藤吉が呼んだ。
「なんですい?」
振り向く勘次、その折助とぴったり顔が会った。それを、男は逃げるように掻い潜って行く。
「見たか?」と藤吉。
「見やしたよ。」と勘次は眉を顰めて、「紛れもねえ先刻の癩病人だ。ぺっ、勘弁ならねえや。」
すると、藤吉が静かに言った。
「面をよく記憶えとけよ、勘。」
「あの野郎は何かの係合いですけえ?」
彦兵衛が訊いた。
「何さ。為体の知れねえ瘡っかきだからのう、容貌見識っとく分にゃ怪我はあるめえってことよ。うん、それよりゃあ彦、手前の種ってえのを蒸返し承わろうじゃねえか。」
久し振りに狸穴町の方を拾ってみようと思い立った葬式彦兵衛が、愛玩の屑籠を背にして金杉三丁目を戸田采女の中屋敷の横へかかったのは、八丁堀を日の出に発った故か、まだ竈の煙が薄紫に漂っている卯の刻の六つ半であった。寺の多い淋しい裏町、白い霧を寒々と吸いながら、御霊廟の森を右手に望んで彦兵衛は急ぐともなく足を運んでいたが、ふとけたたましい烏の羽音とそれに挑むような野犬の遠吠えとでわれにもなく立竦んだのだった。