일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき

釘抜藤吉捕物覚書

林 不忘

林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,515자 · 23화면

아오조라 문고

随全寺という法華宗の檀那寺の古石垣が、河原のように崩れたままになっている草叢のあたりに、見廻すまでもなく、おびただしい烏の群が一集まりになって降りて宿無犬が十匹余りも遠巻きに吠え立てている。犬が進むと烏が飛び立ち、烏が下りれば犬が退く。その争いを彦兵衛は往来からしばらく眺めていた。御霊廟を始め、杉林が多いから、烏はこの辺では珍しくないが、その騒ぎようの一方ならぬのと、犬の声の物凄さが、岡っ引彦兵衛の頭へまず不審の種を播いたのである。

手頃の礫を拾い集めた彦兵衛は、露草を踏んで近づきながら石を抛って烏と犬とを一緒に追い、随全寺の石垣下へ検分に行った。

そこに、夜来の雨に濡れて、女の屍骸が仰向けに倒れていた。が、彦兵衛は眉一つ動かさなかった。溝の傍に雪駄の切端しを見つけた時のように、手にした竹箸で女の身体を突ついてみた後、彼は籠を下ろして犬のようにしばらくそこら中を嗅ぎ廻った。そして屍骸の足許の草の根に、何やら小さい光ったものを見出すと、それを大事に腹掛の丼の底へ納い込んでから、ちょうど横町を通りかかった煮豆屋を頼んで片門前町の目明し提灯屋亥之吉方へ注進させ、自分は半纏の裾を捲って屍骸の横へしゃがんだまま、改めてまじまじと女とその周囲の様子へ注意を向けた。