후리가나로 읽는 일본 고전
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しっぽうのはしら
鏡花短編集
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短編集(しっぽうのはしら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,632자 · 32화면
と、麓の牛が白象にかわって、普賢菩薩が、あの山吹のあたりを御散歩。
まったく、一山の仏たち、大な石地蔵も凄いように活きていらるる。
下向の時、あらためて、見霽の四阿に立った。
伊勢、亀井、片岡、鷲尾、四天王の松は、畑中、畝の四処に、雲を鎧い、糸の風を浴びつつ、或ものは粛々として衣河に枝を聳かし、或ものは恋々として、高館に梢を伏せたのが、彫像の如くに視めらるる。
その高館の址をば静にめぐって、北上川の水は、はるばる、瀬もなく、音もなく、雲の涯さえ見えず、ただ(はるばる)と言うように流るるのである。
「この奥に義経公。」
車夫の言葉に、私は一度俥を下りた。
帰途は――今度は高館を左に仰いで、津軽青森まで、遠く続くという、まばらに寂しい松並木の、旧街道を通ったのである。
松並木の心細さ。
途中で、都らしい女に逢ったら、私はもう一度車を飛下りて、手も背もかしたであろう。――判官にあこがるる、静の霊を、幻に感じた。
「あれは、鮭かい。」
すれ違って一人、溌剌たる大魚を提げて駈通ったものがある。
「鱒だ、――北上川で取れるでがすよ。」
ああ、あの川を、はるばると――私は、はじめて一条長く細く水の糸を曳いて、魚の背とともに動く状を目に宿したのである。