후리가나로 읽는 일본 고전
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しっぽうのはしら
鏡花短編集
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短編集(しっぽうのはしら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,632자 · 32화면
「まあ、おんなじような、いつかの鼓草のと……」
「少し違うぜ、春のが、山姫のおつかわしめだと、向うへ出たのは山の神の落子らしいよ、柄ゆきが――最も今度の方はお前には縁がある。」
「大ありですね。」
と荒びた処が、すなわち、その山の神で……
「第一、大すきな柿を食べています。ごらんなさい。小さい方が。」
「どッちでも構わないが、その柿々をいうな、というのに――柿々というたびに、宿のかみさんから庭の柿のお見舞が来るので、ひやひやする。」
「春時分は、筍が掘って見たい筍が掘って見たいと、御主人を驚かして、お惣菜にありつくのは誰さ。……ああ、おいしそうだ、頬辺から、菓汁が垂れているじゃありませんか。」
横なでをしたように、妹の子は口も頬も――熟柿と見えて、だらりと赤い。姉は大きなのを握っていた。
涎も、洟も見える処で、
「その柿、おくれな、小母さんに。」
と唐突にいった。
昔は、川柳に、熊坂の脛のあたりで、みいん、みいん。で、薄の裾には、蟋蟀が鳴くばかり、幼児の目には鬼神のお松だ。
ぎょっとしたろう、首をすくめて、泣出しそうに、べそを掻いた。
その時姉が、並んで来たのを、衝と前へ出ると、ぴったりと妹をうしろに囲うと、筒袖だが、袖を開いて、小腕で庇って、いたいけな掌をパッと開いて、鏃の如く五指を反らした。