후리가나로 읽는 일본 고전
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しっぽうのはしら
鏡花短編集
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短編集(しっぽうのはしら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,632자 · 32화면
「あの裏に、旦那、弁慶手植の松があるで――御覧になるかな。」
「いや、帰途にしましょう。」
その手植の松より、直接に弁慶にお目に掛った。
樹立の森々として、聊かもの凄いほどな坂道――岩膚を踏むようで、泥濘はしないがつるつると辷る。雨降りの中では草鞋か靴ででもないと上下は難しかろう――其処を通抜けて、北上川、衣河、名にしおう、高館の址を望む、三方見晴しの処(ここに四阿が立って、椅子の類、木の株などが三つばかり備えてある。)其処へ出ると、真先に案内するのが弁慶堂である。
車夫が、笠を脱いで手に提げながら、裏道を崖下りに駈出して行った。が、待つと、間もなく肩に置手拭をした円髷の女が、堂の中から、扉を開いた。
「運慶の作でござります。」
と、ちょんと坐ってて言う。誰でも構わん。この六尺等身と称うる木像はよく出来ている。山車や、芝居で見るのとは訳が違う。
顔の色が蒼白い。大きな折烏帽子が、妙に小さく見えるほど、頭も顔も大の悪僧の、鼻が扁く、口が、例の喰しばった可恐しい、への字形でなく、唇を下から上へ、への字を反対に掬って、
「むふッ。」
ニタリと、しかし、こう、何か苦笑をしていそうで、目も細く、目皺が優しい。