후리가나로 읽는 일본 고전
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かのように
阿部一族・舞姫
森 鴎外의 阿部一族・舞姫(かのように)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 69,875자 · 141화면
それ等の人々は脂粉の気が立ち籠めている桟敷の間にはさまって、秋水の出演を待つのだそうである。その中へ毎晩のように、容貌魁偉な大男が、湯帷子に兵児帯で、ぬっとはいって来るのを見る。これが陸軍少将畑閣下である。
畑は快男子である。戦略戦術の書を除く外、一切の書を読まない。浄瑠璃を聞いても、何をうなっているやらわからない。それが不思議な縁で、ふいと浪花節と云うものを聴いた。忠臣孝子義士節婦の笑う可く泣く可く驚く可く歎ず可き物語が、朗々たる音吐を以て演出せられて、処女のように純潔無垢な将軍の空想を刺戟して、将軍に睡壺を撃砕する底の感激を起さしめたのである。畑はこの時から浪花節の愛好者となり浪花節語りの保護者となった。
そこでこの懇親会の輪番幹事の一人たる畑が、秋水を請待して、同郷の青年を警醒しようとしたのだと云うことは、問うことを須いない。
暫くして畑の後輩で、やはり幹事に当っている男が、我々を余興の席へ案内した。宴会のプログラムの最初に置かれたものを余興と称しても、今は誰も怪まぬようになっているのである。
余興の席は廊下伝いに往く別室であった。正面には秋水が著座している。