후리가나로 읽는 일본 고전
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
壺井 栄의 雑居家族(ざっきょかぞく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,106자 · 283화면
序章
序章
この家のあるじは――といっても、同じ部屋の下に住む六人のあるじのうち、この場合は女房の安江のことになるが、彼女は腹が立ったときと、うれしいときとに花を買うという妙なくせがある。
ぷいと家を出ていって、ゆきあたりばったり、いろんな花を買いこんでくるとき、それは腹を立てている証拠であった。金があってもなくても、ないときには花屋で借金してでも、とにかく花をかかえてもどらんことにはおさまらないらしい。そんなとき、買ってきた花は湯殿のバケツに投げこんでおく。すると翌日あたり娘の音枝がにやにやしながら跡始末をする。たとえば、一番上等のバラの花は、こいつは母親の立腹がもっとも集中されているものと察して、安江から目の遠い台所の出窓におくとか、ミモザとカーネーションは組合して玄関のゲタ箱の上に、ねこやなぎと菜の花は水盤にいれて応接間の窓べりに、そして一ばん目立たぬスミレの花束だけを小さなコップにいれて、安江の部屋の机の上におく。といった具合に気を配るのである。こんな日には、ふたが割れたために用をなさなくなった味噌つぼが、チュウリップのいれものになって、茶の間のたんすの上にのっかったり、時には豪勢なアマリリスが広縁のすみに、くず籠の臨時花器と一しょにはずかしそうに顔赤らめてお互いにそっぽを向いていたりする。