일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

壺井 栄의 雑居家族(ざっきょかぞく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,106자 · 283화면

아오조라 문고

しかし兵六さんはそんな安江の思いなどいっこう気づかぬらしく、夏樹とだけむかいあっている。

「カンナもいるね、カンナ。カンナあるかいカンナ。」

夏樹は笑い出して、

「カンナぐらいありますよ。カツブシ削るやつだろ。」

「うん、そうだそうだ。そいつらをみんなここへもってきてちょうだい。」

「オッケー。ノコギリとカンナとキリだね。」

とび出してゆく夏樹に、兵六さんは、

「クギもいるよ、クギも。」

「オッケーのオッケーだ。」

ふたりの問答を聞きながら、安江は桃と柳をくみ合せて机の上のひな段にかざった。やはり郷里の小豆島を思いだしていた。

机の前はすぐに兵六さんの仕事場になった。音枝が物置から持ってきた四五本の竹を、兵六さんは一本一本吟味しては、ひと節ごとにノコギリをあて、左手で器用にきりはなしてゆく。一ふしで一つの花立ができる勘定だった。花立は上の方を削りおとしてクギ通しの穴をあける。それを出入口や窓の両側にかけ、桃と柳の一枝ずつをいれるのである。それは兵六さんや安江たちの郷里のひなまつりの風習であった。ひな段はもとよりのこと神だなも仏壇も、へっついも井戸ばたも、土蔵の二階のあかりとりの窓までも、節句は桃と柳であった。