후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ゆきこんじゃくものがたり
雪今昔物語
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 雪今昔物語(ゆきこんじゃくものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,695자 · 32화면
それで八日の大任を終えると、すぐ一家をたたんで伊豆の伊東へ行く準備にかかった。そして一切を放り出して、月末には伊東へ引越してしまった。
伊東の温泉と南海の雑魚とが、私に再び活力を吹き込んでくれた。療養二年、その間時々札幌へ帰って、まとめて少しばかり講義をしてお茶を濁していた。その間に北支事変の勃発をみて、貸別荘の窓から、召されて行く若者たちを送る「歓呼の声」をきく日がつづいた。それ等の歌声は、暗い道路の遠くからひびいて来た。そしてわれらの祖国は翌昭和十二年の十一月には、日独伊防共協定にまで突入したのであった。その発表があって数日後、熱海の蜜柑畑で、小春の陽光を浴びながら、今内務大臣をしている植原悦二郎氏と一寸話したことがあった。当時政情から全く除外されていた氏は、淋しそうであった。その時の話の中で「いよいよ世界を敵とすることになりました。天皇陛下はさぞ御心配なことだろう」という一言が、ずっと後まで頭に残った。
南京陥落の提灯行列も、徐州会戦のお祝い騒ぎも、伊東で見聞した。張鼓峰事件で、無駄な心労を経験したのも、この療養生活の中でのことであった。しかしその頃、昭和十三年の秋頃になって、武見国手の診断と療法とが顕著な功を奏して、さすがに頑固だった私の病気も、あっさりと退散してしまった。