후리가나로 읽는 일본 고전
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ろはんせんせいとかがく
露伴先生と科学
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 露伴先生と科学(ろはんせんせいとかがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,198자 · 15화면
それにも寺田先生ははっきりした返答はされなかったそうである。しかし『鐘に釁る』から半年ばかり後に書かれた随筆の中に、『音の世界』という短文がある。初めに「音の触感」に関する研究の報告の紹介があって、そのあとに呪文によって蚊柱を呼び下ろすという子供の頃の経験の追憶が書かれている。呪文の中の「むーん」という声が多分蚊の羽根にでも共鳴して、それが、蚊にとって挑戦或いは誘惑としての刺戟を与えるのではなかろうかという話である。音波によって虫を退治するという露伴先生の仮想とは直接の関係はないかもしれないが、似たところのある話である。
昭和十年の暮、寺田先生の逝去によって、この露伴、寅彦の交遊は、永遠に打ち切られた。その頃の日本はまだ良い国であった。しかし満州事変以来の暗雲は、それから二年を待たずして、遂に昭和十二年の北支事変に発展し、国の姿は次第に狂相を呈して来た。露伴先生は痛く国情を憂い、また一方家庭的にも不幸な事件が続出して、多難な日がつづいた。その間の消息は、小林君が今年の一月『世界』に書いた『露伴先生近況』によって、私も初めてくわしいことを知った次第である。