일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면

아오조라 문고

彼は周囲の眼をそらし、噂に耳を塞ぎ、非凡な精力で勉強を続けた。そうして、どのくらいの期間が経ったかはっきりしないが、ついに機関士の免状を取った。

ここまでの経過はこまかい部分がわかっていない。婚約期間が仮に二年だったとして、そのあいだ二人だけで逢ったことがあるのか、また、恋人同士らしい交渉があったか、ひそかに逢ったとすればどこでどんなふうだったか、愛の言葉を囁くとか、口喧嘩などが交わされたか。などという点については、なんの噂もなく、かげぐちも聞くことはできなかった。

彼は二十八号のエンジナーになり、「元井エンジ」と、多少の皮肉をこめて呼ばれるようになった。そこで、彼は故郷へ帰省した。祖先の展墓を兼ねて、自分の出世を報告するために、――故郷は岩手県のどこかで、汽車をおりてからバスで半日ほどゆき、それから歩いて何里とかの山を越す、といったような寒村であった。もちろん結婚することも話したであろう、ほぼ半月ほど経ってから、彼は土産物を持って帰り、「臼田屋」へおさいを訪ねていった。――おさいはいたが、彼を見るととびだして来て、いきなり激しく怒りだした。怒って罵りながら、両手の指を鉤のように曲げ、全身を音のするほどふるわせていた。