후리가나로 읽는 일본 고전
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면
と栄子は云った。排気音のことをさすらしい、私はあぶなく笑いそうになり、酒にむせたようなふりをしてごまかした。
岸がんは金使いが上手だった。来るとまずしょうばいを片づけ、堀東のおでん屋で酒を飲み、そこから栄子を呼ぶ。「松の家」は堀南だが、歩いて五分とはかからない。ごったくやの習慣として、よその店から女を呼ぶと一時間なにがしかの玉代を取られるが、女にとっては一種の誇りになる。つまり、玉代を払っても早く逢いたいほど深い仲だ、と思われるのだそうで、岸がんはそういう女の気持をよく知っていた、ということであった。
半年あまり経った或る夜、岸がんはじかに「松の家」へあらわれた。あのガスをひるすてきな音も聞えなかったし、着物姿で、素足に古びた雪駄をはいていた。訊いてみるとオートバイではなくバスで来たのだそうで、五日もはらくだしをしたあとのようにげっそりとしていた。そして二人っきりになり、一本の酒も飲み終らないうちに、「おれといっしょに死んでくれ」と云いだした。
「初めに岸がんの顔を見たとき、あたいははあんて思ったわ、そして死んでくれって云われてまたははあんって思ったのよ」