후리가나로 읽는 일본 고전
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면
自分の亡き母のことを思ってくれたので、いちおう感謝の気持をあらわしたのだが、喪に服するなどということは、昔ばなしのほかに聞いたこともないし、夜具のまわりに砂のマジノ線を作るということ自体に、一種の鬼気といったふうなものが感じられて、五郎さんとしては多少ならず興ざめであった。
――本当にそんなことがあるんだろうか。
五郎さんは不審に思った。けれども男女間の機微に触れることなので、父親にはもちろん、親しい友人たちにも訊いてみるわけにはいかない。それでゆい子が里帰りをした日、彼は寺の住職のところへ訪ねていった。大松寺は浦粕町から東北東へ、三キロばかりいった田圃の中にあり、住職は某宗教大学を出た「インテリ」だといわれていた。
「そういう話は聞いたことがないな」と住職は笑いをうかべながら答えた、「ぼく寡聞にして知らずといったところかな、しかしまあ、いいじゃないか」
「寝床のまわりへ砂を撒くことですが、そんな習慣もあるんでしょうか」
「知らないねえ、ぞっとするねえ」と住職は答えた、「そんなふうに寝床のまわりへ、ぐるっと砂の線を引くなんていうのは、聞いただけでぞっとするねえ、しかしまあ、いいじゃないか」