후리가나로 읽는 일본 고전
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
織田 作之助의 青春の逆説(せいしゅんのぎゃくせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,593자 · 325화면
佐古の顔は急にほころびた。
「それはよう来てくれはりました。さあどうぞ!」まるで打って変ったようにぐにゃぐにゃした佐古は、そう言って豹一をドアの外へ連れ出した。
眼も痛むような明るい光線がジャズの喧噪に赤く青く揺れている社交場が、眩しく展けていた。豹一はもう何ものも眼にはいらぬような興奮した状態になって道頓堀に面した窓側のテーブルへ連れて行かれた。
「さあ、どうぞ!」佐古はソファの方へ掌を出した。
豹一は虚勢を張りながら、いきなりどすんと腰を下したが、スプリングがついていたので、危く転りそうになった。かなり済ましこんでいたので、ぶざまなことにはちがいなかった。佐古の眼が笑ったと、豹一は咄嗟に思った。
佐古は豹一がやっとソファの奥深く収ってしまうのを見届けてから、「では御ゆっくり……」と言って、眼ばかりぎょろぎょろ光らせている豹一をそこに残して、立去ってしまった。
やがて、ボーイが現れて、テーブルの上へ爪楊子入れのようなちっぽけなグラスを置き、それに洋酒を注いで立去った。ビール罎やコップが載っているのならともかく、そんなちっぽけなグラスがぽつりと大きなテーブルの上に置かれた図は、いかにもわびしかった。